人色-hitoiro-
京夜「こいつは単純だし
あんたらみたいな奴にノコノコと
着いてく世間知らずな大バカ者だけど
俺にとっては大切な奴だから
こいつがあんたらに
失礼な事をしたのなら謝る。
俺があんたらの気を悪く
させたのなら土下座して謝るから
伊織の事だけは傷付けないでくれ。」
分かってる。
こんな奴らにどれだけ
頭を下げたって意味のない事くらい。
俺はポケットから財布を取り出すと
入っていた札を全部渡した。
京夜「その金で‥許して欲しい。」
若者「ラッキー。
ちょうど金なくて困ってたんだよね。
おい、お前ら行くぞ。」
そいつらがその場からいなくなると
全身の力が抜け俺は座り込んだ。