人色-hitoiro-

京夜「そうじゃないと示しがつかない。
この世界で生きる理由が見つからない。
だから、そう信じたかったんだ。
別世界の自分が幸せな人生を
歩んでいるその影武者が俺なら
納得できた。でも違う。そうじゃない。」

本当は逃げ出してしまいたかった。
この先に続く言葉を聞きたくなかった。

京夜「ずっと分かってた。
パラレルワールドなんて存在しない。
人生はただ1つ。俺の人生も1つしかない。
だからこそ、俺は染まってしまう
伊織の事が許せなかったんだ。」

分かるよ。君の後悔の人生が
手に取るように分かる。
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