人色-hitoiro-
俺はパラレルワールドなんて信じない。
でも、輪廻転生で生まれ変わった
自分が幸せな人生を送る姿を
見てみたいと思ったんだ。
そのために俺は生きていたんだ。
京夜「俺はずっと俺の不幸な人生に
他人を巻き込む訳にはいかないと思ってた。
涼介も伊織も幸せな人生を
今この世界で歩まなきゃならない。
そう思って妄想の世界で生きてきた。
でも、俺の周りの人達は
そんな人生を望まなかった。
自分が幸せなら俺も幸せな人生を
歩まなきゃならないと、そう
強いられて‥窮屈だったんだ。
窮屈で逃げ出したくて俺は違うんだと
言い聞かせた。· · ·だから嫌いだった。」
いつかの九条くんの言葉。
俺と阿久津は友達になれる。
そんな言葉を思い出した。