人色-hitoiro-

そんな俺の気持ちを察してくれたのか
楓ちゃんだけはグラスを突き出してくれた。

それを見た茜ちゃんもグラスを出し
それにつられて皆もグラスを出し
一応、乾杯だけはした。

奏「やっぱり俺、お邪魔だったかな?」

伊織「そんな事ないよ!
阿久津くんが来てくれて嬉しいし!
よし!食べよ!今日はとことん食べよ!」

自分の誕生日なのに
自分でお皿に料理を盛り
その場の空気を和ませる
いおの事が不憫に思えて
ならなかったけど今更
どうする事も出来ない。
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