人色-hitoiro-

奏「伊織ちゃん。」

伊織「‥まだ何か用?」

奏「やっぱり俺は
想い続けたって願いは
叶わないと思う。」

そう言いながら阿久津くんは
胸の辺りを苦しそうに抑えていた。

伊織「何それ。」

手を放した阿久津くんの胸には
鍵の形をしたネックレスが
キラリと光っていた。
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