人色-hitoiro-
真っ直ぐな瞳を見てしまえば
俺は真っ直ぐな言葉しか返せない。
俺がずっと感じていた気持ちを
素直に話す事ほかなかった。
京夜「でも、成長するにつれて
周りの人達の環境を知ったんだ。
本物の両親がいるにも関わらず
施設に保護された子の気持ちとか
本物の両親がいるのに会えない子の
気持ちとかを知るたびに
ここまで父さんが一生懸命に
育ててくれた自分は本当は
幸せだったんじゃないかって
思うようになってしまったんだよ。
でも、俺は認めたくなかった。
自分は不幸だって信じたかった。」