人色-hitoiro-


伊織「私、中学の頃も高校の頃も
全然成績良くなくて、でも
京夜が通う学校に私も通いたくて
両親に反対されながらでも
頑張ったんだよ?」

京夜「うん。」

伊織「何度も家に帰りたくないと思った。
顔を合わせたくないって思う事もあった。
予備校にまで通わせてもらって
受からなかったらどうしようって
いつもいつも不安で‥思うより
成績が伸びない時は
不安に負けそうだった。」

どうして、今まで考えなかったんだろう。

勉強が得意ではない伊織が
俺と同じ高校に通う理由を。
早く働きたいと言っていた
伊織が俺と同じ大学に通う
意味を何故、考えなかったんだろう。
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