近づいてよ
何だか今までを思い出して
段々イライラしてきてしまった…
……ぶすっぶすっ
……
「……く、美空!!キノコ、ヤバイことになってないか?」
「え?……あ」
回想から意識が戻り光の声に慌てて見れば……
フライパンの中のキノコが……穴だらけでしかも焦げはじめ、慌てて火を止めて皿に移す
(調理中に考え事しちゃだめよね…)
「やっちゃった……ごめん」
ため息と共に呟くと光は目を細めて
「大丈夫じゃないか?
…んー、たぶん黒焦げまではいってないし、味はへーきじゃないか?」
ほら、また
こうやって私の事をいつも然り気無くフォローしたり
クールな顔に耳にも甘い声まで揃えちゃって
ムカつく位にカッコイイ
諦めるって決めたのに
結婚するって決めたのに
(こんなんで、どうやったら他の人に目が行くのよ…教えて欲しい)
「ごめん」
「まだ言うか!幼馴染だし?慣れっこだよ
今さらだろー?美空がドジなのは子どもの頃からよーーく知ってるし」
光はそう言いながら手早く
焦げたソースやスパゲッティーをお皿に乗せていく
私の肩をポンポンと叩く光の笑顔にドキッとする
何年経っても変わらない…
「食おうぜ」
ニカッとアイドルみたいな爽やかな笑顔…
(う……イチイチ心臓に悪いのよっ )
然り気無く優しくて、胸が痛い、辛い
全くオンナ扱いしていない清々しさにも泣きたくなる
(苦しい……)
なんで私は光の幼馴染なんだろう
……好きならずにはいられないのに
私が心を預けようとすると
光は『幼馴染』って言葉でスルリと交わして
心の近くには来てくれないだ
近すぎなければ
遠慮せずに好きでいられたかもしれないのに
私は気付かれないように
光の長い睫毛を眺めた
段々イライラしてきてしまった…
……ぶすっぶすっ
……
「……く、美空!!キノコ、ヤバイことになってないか?」
「え?……あ」
回想から意識が戻り光の声に慌てて見れば……
フライパンの中のキノコが……穴だらけでしかも焦げはじめ、慌てて火を止めて皿に移す
(調理中に考え事しちゃだめよね…)
「やっちゃった……ごめん」
ため息と共に呟くと光は目を細めて
「大丈夫じゃないか?
…んー、たぶん黒焦げまではいってないし、味はへーきじゃないか?」
ほら、また
こうやって私の事をいつも然り気無くフォローしたり
クールな顔に耳にも甘い声まで揃えちゃって
ムカつく位にカッコイイ
諦めるって決めたのに
結婚するって決めたのに
(こんなんで、どうやったら他の人に目が行くのよ…教えて欲しい)
「ごめん」
「まだ言うか!幼馴染だし?慣れっこだよ
今さらだろー?美空がドジなのは子どもの頃からよーーく知ってるし」
光はそう言いながら手早く
焦げたソースやスパゲッティーをお皿に乗せていく
私の肩をポンポンと叩く光の笑顔にドキッとする
何年経っても変わらない…
「食おうぜ」
ニカッとアイドルみたいな爽やかな笑顔…
(う……イチイチ心臓に悪いのよっ )
然り気無く優しくて、胸が痛い、辛い
全くオンナ扱いしていない清々しさにも泣きたくなる
(苦しい……)
なんで私は光の幼馴染なんだろう
……好きならずにはいられないのに
私が心を預けようとすると
光は『幼馴染』って言葉でスルリと交わして
心の近くには来てくれないだ
近すぎなければ
遠慮せずに好きでいられたかもしれないのに
私は気付かれないように
光の長い睫毛を眺めた