〜starting over〜
休憩時間、残り僅かだけど、胸に溜まった苦しみを吐き出さないと発狂してしまてそうで。
最低限の声音で、その胸の内を一気に吐き出した。
辞めてしまえたら楽なのに、私はどうして辞められないんだろう。
予冷が鳴り響いて、玲奈は私の鼻水まで拭いてくれてて、なんだか自分が子供になったような気になってしまう。
「ごめん。私、もう大丈夫。玲奈に聞いてもらったら、楽になった。ありがとう」
「……ううん、聞いてあげる事しか出来なくてごめんね」
「それで十分だよ。これ洗って返すね」
折りたたまれたハンカチを顔の前で両手で左右にピッと引っ張る。
「いいのに」
「だって鼻水ついちゃったもん。ちゃんと洗って返させて」
代わりに私のハンカチを玲奈に渡した。
「それ、まだ使ってないから」
念押しも忘れない(清潔って大事)。
「そうだ。玲奈、さっき体調悪いって言ってたけど大丈夫?」
「あ、うん……。大丈夫だよ~」
何もなかったかのように笑ってくれた。
もしかして、クラスで孤立する私に気を使って登校してくれたのかな?
優しい玲奈、大好き。
教室に入ると、腕を組んで窓に寄りかかる島田君と目が合った。
口角を上げて少し微笑むと、小さく頷いて席についた。
私と玲奈を見てひそひそする声も微かに聞こえるけど、もう大丈夫。
こんな敵だらけの戦場でも、私を心配してくる人が居る。
だから、私はまだ大丈夫。
頑張れる。
私は顔を上げて前を見た。
4限目が始まると、ポケットのスマホが震えた。
先生が黒板に向かっている隙、そっと取り出して画面を見ると真輝だった。
胸が軋むのを感じながら息を飲んだ。
『寝過ごした。昼一緒に食べない?』
返事を書こうとして、親指が止まる。
―――会いたい。
今すぐ飛んでって、顔を見て安心したい。
でも……怖い。
いつも通り、真輝が笑いながら「ごめん」って言ったら、いっぱい怒って、何度も何度も謝ってもらって。
それでやっと許してあげて……。
そうすれば、また何もなかったかのように毎日が始まるはずだから。
最低限の声音で、その胸の内を一気に吐き出した。
辞めてしまえたら楽なのに、私はどうして辞められないんだろう。
予冷が鳴り響いて、玲奈は私の鼻水まで拭いてくれてて、なんだか自分が子供になったような気になってしまう。
「ごめん。私、もう大丈夫。玲奈に聞いてもらったら、楽になった。ありがとう」
「……ううん、聞いてあげる事しか出来なくてごめんね」
「それで十分だよ。これ洗って返すね」
折りたたまれたハンカチを顔の前で両手で左右にピッと引っ張る。
「いいのに」
「だって鼻水ついちゃったもん。ちゃんと洗って返させて」
代わりに私のハンカチを玲奈に渡した。
「それ、まだ使ってないから」
念押しも忘れない(清潔って大事)。
「そうだ。玲奈、さっき体調悪いって言ってたけど大丈夫?」
「あ、うん……。大丈夫だよ~」
何もなかったかのように笑ってくれた。
もしかして、クラスで孤立する私に気を使って登校してくれたのかな?
優しい玲奈、大好き。
教室に入ると、腕を組んで窓に寄りかかる島田君と目が合った。
口角を上げて少し微笑むと、小さく頷いて席についた。
私と玲奈を見てひそひそする声も微かに聞こえるけど、もう大丈夫。
こんな敵だらけの戦場でも、私を心配してくる人が居る。
だから、私はまだ大丈夫。
頑張れる。
私は顔を上げて前を見た。
4限目が始まると、ポケットのスマホが震えた。
先生が黒板に向かっている隙、そっと取り出して画面を見ると真輝だった。
胸が軋むのを感じながら息を飲んだ。
『寝過ごした。昼一緒に食べない?』
返事を書こうとして、親指が止まる。
―――会いたい。
今すぐ飛んでって、顔を見て安心したい。
でも……怖い。
いつも通り、真輝が笑いながら「ごめん」って言ったら、いっぱい怒って、何度も何度も謝ってもらって。
それでやっと許してあげて……。
そうすれば、また何もなかったかのように毎日が始まるはずだから。