〜starting over〜
台風が去ったかのように、少し室内に沈黙が落ちたけど、またすぐコンコンと響くノック音。
「失礼します。杏さんの親戚だと言う方がお見えになっていますが」
うんざりした気分に、スタッフさんの声が更に重い空気に追い打ちをかける。
なんなの今日は。
「すみません、杏はもう次の仕事に向かったとお伝え願いますか?」
「あ、あの、その方が加藤さゆみが来たと伝えてほしいと言っててっ」
慌ててスタッフさんが付け足した名前に心が跳ねた。
「さゆみお姉ちゃん!?通してください!」
「杏っ」
「今度は本当の親戚。大好きな人なの」
木崎さんの制止を押し切り、お願いと念を押すと、木崎さんは諦めの溜め息を吐いた。
「私が行って確認、案内します」
「頼もしいぜっ、木崎の姉御!」
「奈々、いつも言葉に注意してるでしょっ!」
奈々が弾けていると、一喝される。
それをケラケラ笑い飛ばす奈々のハートは鋼のように強靭だ。
奈々と私は一緒の事務所で、マネージャーも木崎さん。
2人のやりとりは、コントのように面白い。
「そろそろ此処も移動しなきゃいけないし、もしその親戚の方に時間があるならご飯一緒にって誘ってみたら?」
マイの提案に木崎さんはその旨を伝えに行ってくれた。
私達はその間に衣装を脱いで私服に着替えた。
木崎さんから、さゆ姉からokの返事を貰ったと連絡をもらい、予約したお店に案内を頼んだ。
メンバー全員で1つの車に乗り込み、スタッフに守られながら会場を後にした。
宿泊ホテルの近くにあるダイニングバーの完全個室で、私はさゆ姉と5年ぶりの再会を果たした。
最後に会ったのは、さゆ姉の結婚式。
純白のドレスに身を包んださゆ姉は、とても幸せそうで綺麗だったな。
先に来ていたさゆ姉は私を見るなりでデカイわんこのように私に突進してきて、力いっぱい抱きしめた。
「杏っ!いろんな意味で大きくなって」
「それ、どういう意味よ」
「あはははは~。可愛いって事よ」
「失礼します。杏さんの親戚だと言う方がお見えになっていますが」
うんざりした気分に、スタッフさんの声が更に重い空気に追い打ちをかける。
なんなの今日は。
「すみません、杏はもう次の仕事に向かったとお伝え願いますか?」
「あ、あの、その方が加藤さゆみが来たと伝えてほしいと言っててっ」
慌ててスタッフさんが付け足した名前に心が跳ねた。
「さゆみお姉ちゃん!?通してください!」
「杏っ」
「今度は本当の親戚。大好きな人なの」
木崎さんの制止を押し切り、お願いと念を押すと、木崎さんは諦めの溜め息を吐いた。
「私が行って確認、案内します」
「頼もしいぜっ、木崎の姉御!」
「奈々、いつも言葉に注意してるでしょっ!」
奈々が弾けていると、一喝される。
それをケラケラ笑い飛ばす奈々のハートは鋼のように強靭だ。
奈々と私は一緒の事務所で、マネージャーも木崎さん。
2人のやりとりは、コントのように面白い。
「そろそろ此処も移動しなきゃいけないし、もしその親戚の方に時間があるならご飯一緒にって誘ってみたら?」
マイの提案に木崎さんはその旨を伝えに行ってくれた。
私達はその間に衣装を脱いで私服に着替えた。
木崎さんから、さゆ姉からokの返事を貰ったと連絡をもらい、予約したお店に案内を頼んだ。
メンバー全員で1つの車に乗り込み、スタッフに守られながら会場を後にした。
宿泊ホテルの近くにあるダイニングバーの完全個室で、私はさゆ姉と5年ぶりの再会を果たした。
最後に会ったのは、さゆ姉の結婚式。
純白のドレスに身を包んださゆ姉は、とても幸せそうで綺麗だったな。
先に来ていたさゆ姉は私を見るなりでデカイわんこのように私に突進してきて、力いっぱい抱きしめた。
「杏っ!いろんな意味で大きくなって」
「それ、どういう意味よ」
「あはははは~。可愛いって事よ」