〜starting over〜
顔をあげて司会者に向く横顔を眺めてる。
ヤバイ、胸がキュンキュンする。
「実体験?若い子好きなんですか?」
サブMCの女性が訊ねる。
皆笑ってるけど、それって失言じゃなくて?
「若い子ってか、その子だからかな?料理上手だし、頑張り屋だし、意地っ張りだけど、仕事に対して真摯に向き合う姿とか……だけど全部捧げてくれる健気さとか?」
「ぜ、全部……?」
「話が怪しい方向に向かって参りました~」(ノッキ)
「俺、年上派」(シュン)
「プロデューサー、深夜番組用に別撮りで~」(アキラ)
自由にしゃべりだすWhateverメンバーにサブMCが狼狽えていると、
「色々詳細を知りたいので後で楽屋に聞きに行きます。ではスタンバイを」
うまくまとめてWhateverをステージに促した。(流石ベテラン)
はぁ~、湊さんが言う女の子って、私でいいよね、多分。
心臓が高鳴りすぎて不整脈起こしそう。
皆がWhateverのステージに視線を向け中、私だけ直視できずに顔を手で覆っていると、
「杏大丈夫?」
マイが心配してくれる。
「子供には刺激が強かったようですな」
「同い年だわっ」
したり顔でふむふむと頷く奈々に音声を拾われない程度にツッコむ。
Whateverの新曲、もとい湊さんの実体験曲(らしい)。
湊さんの歌声は、動画で見た若かりし時から色褪せる事なく、甘ったるくセクシーな高音は繊細に響き、低音のワイルドな表現力。
寧ろ、年を重ねた分色気倍増?
実体験と言われ、歌詞に注目しては、また胸をときめかせる。
唄っている湊さんと視線が絡む(気がする)と、身体の芯が疼く。
「普段の気怠さと唄ってる時の情熱的な感じのギャップが半端ないね」
奈々がぼつり呟く。
激しく同意。
こうやって見ると、自分でも湊さんがなんで私なんかとって思ってしまう。
Whateverの曲が終わって、ステージチェンジ中、私達も雛壇を移動する。
戻ってきた湊さんと視線があって、恥ずかしくて上目遣い気味に見つめると、すれ違いざまに手を軽く握られた。
だ、誰だ、こんな甘い事する人は!?
そして、私達の番がまわってくる。
マイが司会者と解散の話や其々の道について話して、いよいよ私達の番だ。
雛壇から降りようとした時、ヒールが台に引っ掛かってバランスを崩し宙に身体が投げ出された。
落ちるっ。
ヤバイ、胸がキュンキュンする。
「実体験?若い子好きなんですか?」
サブMCの女性が訊ねる。
皆笑ってるけど、それって失言じゃなくて?
「若い子ってか、その子だからかな?料理上手だし、頑張り屋だし、意地っ張りだけど、仕事に対して真摯に向き合う姿とか……だけど全部捧げてくれる健気さとか?」
「ぜ、全部……?」
「話が怪しい方向に向かって参りました~」(ノッキ)
「俺、年上派」(シュン)
「プロデューサー、深夜番組用に別撮りで~」(アキラ)
自由にしゃべりだすWhateverメンバーにサブMCが狼狽えていると、
「色々詳細を知りたいので後で楽屋に聞きに行きます。ではスタンバイを」
うまくまとめてWhateverをステージに促した。(流石ベテラン)
はぁ~、湊さんが言う女の子って、私でいいよね、多分。
心臓が高鳴りすぎて不整脈起こしそう。
皆がWhateverのステージに視線を向け中、私だけ直視できずに顔を手で覆っていると、
「杏大丈夫?」
マイが心配してくれる。
「子供には刺激が強かったようですな」
「同い年だわっ」
したり顔でふむふむと頷く奈々に音声を拾われない程度にツッコむ。
Whateverの新曲、もとい湊さんの実体験曲(らしい)。
湊さんの歌声は、動画で見た若かりし時から色褪せる事なく、甘ったるくセクシーな高音は繊細に響き、低音のワイルドな表現力。
寧ろ、年を重ねた分色気倍増?
実体験と言われ、歌詞に注目しては、また胸をときめかせる。
唄っている湊さんと視線が絡む(気がする)と、身体の芯が疼く。
「普段の気怠さと唄ってる時の情熱的な感じのギャップが半端ないね」
奈々がぼつり呟く。
激しく同意。
こうやって見ると、自分でも湊さんがなんで私なんかとって思ってしまう。
Whateverの曲が終わって、ステージチェンジ中、私達も雛壇を移動する。
戻ってきた湊さんと視線があって、恥ずかしくて上目遣い気味に見つめると、すれ違いざまに手を軽く握られた。
だ、誰だ、こんな甘い事する人は!?
そして、私達の番がまわってくる。
マイが司会者と解散の話や其々の道について話して、いよいよ私達の番だ。
雛壇から降りようとした時、ヒールが台に引っ掛かってバランスを崩し宙に身体が投げ出された。
落ちるっ。