イジメ返し3
更に例えようもないような強烈な痛みが腹部に走り、思わず顔を歪めた。

「ねぇ、翔平君。翔平君は今まで暴力と恫喝で得たお金はいくらぐらい?」

「そんなの数えたこともねぇよ」

それに、取った金のほとんどは美波に渡していた。

そうすれば美波に開放してもらえる気がしていたから。

「翔平君が人から奪い取ったお金で楽しく遊んでいる間、取られた人はどんな気持ちだったんだろうねぇ。悔しくてたまらなかったんだろうなぁ」

「そんなの奪われる奴が悪いんだろ?嫌だったら抵抗すればいいじゃねぇか」

嫌なら嫌だとハッキリ言えばいいだけだ。

「ふふっ。開き直るなんて翔平君って本当に悪い子だなぁ。やっぱり美波ちゃんにはぴったりのパートナーだねぇ。最低最悪なもの同士お似合いだよ?」

「ハァ?」

ニコッと笑ったカンナを睨む。
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