イジメ返し3
まるで下剤を飲んだかのように急激な便意を感じる。

「お前……まさか……さっきの飲み物に……」

「え~?何の話~?カンナ知らなーい!」

「クソっ!!」

椅子から今すぐに立ち上がりトイレへ行かないといけないということは分かっている。

でも、立ち上がることができない。

一瞬でも気を抜けば途端、大惨事になることは目に見えている。

「早く行きなよ~?カンナは翔平君みたいにトイレに行きたい子のお腹をキックするような卑怯な真似しないから安心してねぇ?」

歯を食いしばり必死に耐えていた時、突然廊下が騒がしくなった。

「あっ、来た来た!今日の生物の授業の後半は生物室でやるって翔平君に言ってなかったね」

カンナが笑った瞬間、生物室の扉が開いた。

それは全ての終わりを意味していた。
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