イジメ返し3
このままじゃマズい。今すぐ走ってトイレへ行くしかない。

腰を浮かせた瞬間。

「あっ」

続々と生徒たちが生物室になだれ込んでくる。

そんな……。嘘だ……。

耐えられずその場で漏らしてしまった。

全身がガタガタと震えだす。

現実逃避してしまいそうになっている俺に気付き、カンナが叫んだ。

「先生~!翔平君が大変ですー!具合がすっごーーーく悪そう!みんなも来て―!」

カンナの声に引きずられるように全員の視線が俺に注がれる。
< 153 / 275 >

この作品をシェア

pagetop