イジメ返し3

「なんでカンナが払わらなくちゃいけないのぉ~?」

わざと大きな声で抗議した時、二人の後ろに一人の男子が歩み寄った。

その瞬間、カンナたちのそばにいた複数の男子生徒が慌てた様子でトレイをもって立ち上がった。

「おーすっ!」

ポンッと美波の肩を叩く男子生徒をジッと見つめる。

180センチ近い長身。顔は小さくバランスの取れた体つきをしている。

髪型は襟足が若干長く、美波と同じよようなパサパサの金髪。

鋭くギラギラに光る尖った瞳。見るからに素行の悪そうな男の子はカンナの視線に気づいた。

「お前、見ない顔だな?転校生?」

「うん。西園寺カンナでーす!よろしくねぇ。あなたはぁ?」

カンナを見る男の視線はまるで狩りをしている獣のようだった。

見定めるようにカンナを上から下まで舐めまわすように見つめる彼の視線から下心が透けて見える。

目は口ほどに物を言う。

彼の為にある言葉のようだ。
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