イジメ返し3
「ねぇ、カンナ。うちらと一緒に遊ばない?」

放課後になり帰り支度をしていたカンナに美波が声をかけてきた。

その直前、美波と砂羽が目を見合わせて何かを示し合わせていたのにも気づいていたけれど、カンナは笑顔でうなずいた。

「え~!一緒に遊んでくれるのぉ?ありがとう!」

「今日はどうせ暇だし。駅前のカフェね。砂羽もそこでいい?」

「いいよ」

カンナの意見を聞くことなく一方的に自分の意見を押しつけてくる美波。

鼻歌交じりに教室を出て行く美波の背中をカンナは黙って追いかけた。
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