イジワルな彼は私を溺愛しています ②
俺は今1人でショッピングモールにあるアクセサリーの店に入っている。
有紀ベンチにでも座って買ったばっかの漫画を読んで時間を潰している。そこら辺にいたショッピングモールの警備員にナンパされないように監視しとけと半ば脅しておいたから、大丈夫だろう。
「お客様、プレゼントですか?」
男の店員が来た。
女はめんどくさいからありがたい。
「はい。彼女の誕生日プレゼントなんです」
「失礼ですが、予算はいくらでしょうか」
「ないです。いい物をあげたいので」
「そうですか。それなら、こちらはどうでしょう?」
店員が見せてきたのは宝石のついたピアスだった。
「こちらは小さいですが、ダイヤモンドです。お値段は3万円で少々誕生日プレゼントには高いかもしれませんが、彼女さんは喜ぶと思いますよ」
「ピアスか…」
有紀はピアスの穴は開けてない。
だが、きっと有紀に似合うだろう。
「これをください。あと、ネックレスも見せてもらっていいですか」
いつかピアスの穴を開けたらつけてもらえばいい。