イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「ネックレスですね」

店員は3つ持ってきて並べた。

「こちらは今一番人気の3カラットのダイヤモンドです。こちらは9月の誕生石のサファイアです。それと、こちらはガーネットです。恋愛成就の意味があるそうですよ」

「サファイアでお願いします」

俺は直感でサファイアにした。

「かしこまりました」

店員はピアスとネックレスを箱に入れた。

「保証書を入れておきますね」

「ロゴの入ってない袋をもらってもいいですか?」

「はい、かしこまりました」

店員から受け取った袋にピアスとネックレスをいれて、会計をして有紀がいるベンチに向かった。

「有紀」

「あ、和海。何買ったの?」

有紀は読んでいた漫画から顔を上げて言った。

「今は秘密だ。何か欲しい物はあるか?」

「特にないけど……。あのさ、部屋一つ余ってるよね?」

「ああ、使いたいのか?」

「仕事用にね。あ、無理にとは言わないけど」

「俺は使わないから好きに使えばいい。それなら今からパソコンデスクでも買うか」

俺は有紀の手を繋いで歩き、警備員に目でお礼を言っといた。

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