イジワルな彼は私を溺愛しています ②
*side 有紀

和海に机を買ってもらってから家に帰った。机は2日後に届くらしい。

ずっと和海の手にあったのは何か分からないけど、きっと仕事の何かなのだろう。

「有紀、着替えて」

玄関で靴を脱いで、漫画を本棚に入れている時に和海が言った。

「どっか行くの?」

今はもう5時ぐらいだ。ちなみに、お昼ご飯はハンバーガーを食べてきた。

「そう。ドレスとまでは言わないから」

つまり、普通はドレスを着て行くような場所。

「なんかのパーティーでも参加するの?」

「夕飯食べに行くだけだ」

「そうなの?それならどうしてそんないい所に??」

「有紀の誕生日。お祝いしてないだろ」

和海は「秘密にしておくつもりだったけどな」と呟いた。

「え//ありがと」

まさか和海に祝ってもらえるなんて思ってなくて驚いた。そして、その驚きの10倍嬉しい。

「予約7時にしといたから、準備しといて」

「分かった」

私は漫画を本棚に入れる作業を急ピッチで終わらせて、寝室にあるクローゼットを開けた。
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