イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「和海ー」

私は寝室のドアを開けて和海を呼んだ。

「何だ?」

和海は髪をワックスで固めて、タキシードを着こなして、なんだか輝いて見える。

「チャック閉めて欲しいんだけど」

「ああ、ちょっとこっちに来い」

和海はソファーに座って足の間に座るように言っている。

「わ、分かった」

そっと座ってみるが、心臓がバクバクなっている。

「チャック閉めて……っ!」

チャックが開いていてむき出しになっている背中にチクッとした痛みがした。

「何?!」

「初めてじゃないだろ?キスマーク」

「キスマーク……」

背中が熱くなっている気がする。

「このまま襲いたい」

「な//」

体温が高くなっているのが分かる。
< 129 / 216 >

この作品をシェア

pagetop