イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「いただきます」
店員さんが切り分けてくれたケーキをフォークでさして口に入れる。
「美味しい//」
チョコレートは甘すぎず、少しビターな味もした。スポンジはふわふわで、口の中に広がる。
後味もさっぱりしていて、どんどん手が進む。
「そんなに急いで食べなくてもいい」
和海が苦笑まじりに言った。
「いいの。和海は食べないの?」
和海のお皿にあるケーキは手を付けいてないままだった。
「有紀の食べるとこ見てる方が楽しいからな」
「変なの。このケーキ食べないと損!」
私はケーキを口に入れた。
「確かに美味いな……」
和海も食べたのかそう呟いた。
「でしょ?」
ふふっと笑って和海を見た。
「はい 」
「え?」
差し出されたケーキに戸惑う。