イジワルな彼は私を溺愛しています ②
次に、小さな箱を開けた。

「っ……」

綺麗という一言では表せないくらい、何か私の心に響くようなピアスが入っていた。

「ピアスの穴はないからいつかつけて」

「わ、分かった」

ピアスの穴か。

校則で禁止されてたっけ?

「ピアスの穴って校則で禁止されてた?」

「たぶんな」

「そっか……」

残念。

大学生になったらすぐに穴をあけよう。

「気に入ったか?」

「もちろん」

「それなら良かった。ちょっと遅いけど、誕生日おめでとう」

「ありがとう」

私の人生の中で一番幸せな誕生日だった。
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