イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「ちゃんと食べろ。体壊すぞ」

「大丈夫。心配し過ぎだって。今日はどこ行く?」

「まずは朝食バイキングだな」

和海は私を離して言った。

「よし!それなら早く行こ!」

私は和海と2人きりでデートができると浮かれていた。



「何でいるの?」

マンションの前には2台車があった。

1台は私が誕生日プレゼントでもらったとんでも高級車。運転席にはボディーガードがいる。

もう1台はボディーガード4人が乗っている車。

「これじゃあ全く2人きりじゃない!」

「申し訳ございません。ですが、有紀様の安全のためですので。私達は離れて見ているので、お気になさらず…」

「するに決まってるでしょ!」

「有紀、落ち着け。いいから車に乗るぞ」

「わかったよ…」

私は車のふかふかの椅子に座った。

知っているのだ。全て私のためというくらい。でも、危険な目にあっていない私は納得いかない。
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