イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「有紀様、和海様、到着致しました」

運転していたボディーガードがドアを開ける。

私は素早く腹筋だけで起き上がり、和海に膝枕をしてもらっていたという恥ずかしい体勢は見られずにすんだ。

私は和海と豪華な朝食を楽しんだ。





「お腹いっぱい……」

私は車のシートに横になって唸っていた。

「だから、そんなに食べるのやめとけって言っただろ。つうか、有紀があんなにスコーンが好きだとは思わなかったな」

「スコーンにいちごジャムは凄い美味しかったけど、後悔してる……」

「はあ、まあこの後はどうする?」

「遊園地に行きたい……」

「遊園地か。寒いぞ?」

「いいの……」

「ならいい。そういう事なんで遊園地に」

和海が運転席に向かって言った。

「かしこまりました」

車が発進する。

「和海、気持ち悪い……」

15分ほどで車酔いをして、私は今にも吐きそうだった。

「おい!顔色やばいぞ。袋あるか?!」

「はい。テレビの横に」

和海は急いで袋を私の口もとにもってきて、私の体を起こした。

「う゛っ」

私は盛大に吐いた。


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