イジワルな彼は私を溺愛しています ②
*side 和海

だいぶ無理してたな。よく考えてみれば今日のテンションだっておかしかった。有紀がデートだけであんなにテンションが高くなることなんてなかったし、昨日もデートに行きたいと泣くなんておかしかった。

どうしてもっと真剣に考えてやらなかったのか。結局は有紀の泣きそうな、それを無理矢理笑顔にしているような痛々しい表情で気づくとか俺は一体何を見ていた。

「ご到着しました。」

「ああ」

俺はそっと寝いてる有紀を抱えて車から降りた。

「軽すぎだろ……」

食べてないんじゃないのか。

朝見たときは肋骨が見えていた。

俺はそっと有紀にくちづけをしてエレベーターに乗った。

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