イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「うるさいって何?!原因はカズにあるでしょ」

「カズの彼女に下心丸出しで近づこうとした翔が悪い」

「まーくんまで酷くない?!」

「俺は正樹だ」

和海は言い争っている二人を無視して、私の手を掴んで引き寄せた。

「何?」

そう聞いた瞬間に、キスされた。

元々赤くなっていた顔は今はゆでダコみたいになっているだろう。

「有紀、何赤くなってんの?」

「ナンデモナイデス」

「片言になってるし」

「アツアツだねぇ、有紀は。私達は遊んでくるけどどうする?」

「後でいくから」

和海が亜矢に言った。

「分かりました!じゃ」

亜矢は紗知の腕をつかみ、元気よく駆け出して行った。

「じゃ、俺も行くわ。こんなバカップル見てられない」

翔先輩は私達から顔を背けて亜矢達が行った方に歩いていく。

渡辺先輩は何も言わずに翔先輩と同じ方向に歩いていく。

結局、私は和海と二人で砂浜においていかれた。
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