イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「仕事してたのか?」

和海の視線の先には開いたままのパソコンがあった。

「そう。急ぎじゃないんだけど一応」

「大晦日ぐらい休め」

「受験生の和海は休み過ぎだと思うけど」

「俺は推薦で受かるからいい」

「大層な自信で」

私はベッドに脱ぎ散らかした着物を箱に入れて、ベッドに腰かけた。

「まさか和海が来るなんて思わなかった」

「親父にまた騙された」

「また?」

「何でもない。もう親父は信用出来ないな」

和海は私の隣に座った。

「まあ、一緒に年越せるから感謝しないといけないのか」

「そうかも……っ!」

和海が服の下に手を入れた。

「昨日お預け食らったしな。今から有紀を食べる」

「ちょ……きゃ!」

和海は私を押し倒した。

「有紀の部屋のベッドは大きいよな。俺の部屋はソファーベッドしかなかったぞ」

「か、和海はお客さんだからなんじゃ……」

「そんなわけないだろ。ここは有紀の親父さんのご好意に甘える」

父と母は何をさせたかったんだ!ソファーベッドっておかしいだろ!

心の中で親に訴えても和海の手がとまることはない。

服ははだけてしまっている。
< 160 / 216 >

この作品をシェア

pagetop