イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「そろそろ離してくれない?」
私はさっきから私を抱きしめている和海に言った。
「私も遊びたい」
「それなら遊ぶか」
「へ?」
和海は私から体をはなして私をお姫様抱っこした。
水着姿でこれは恥ずかしい。
しかも、和海の上は何も着ていない。
じかに和海の体温を感じる。
また、顔が赤くなっていく。
「有紀」
そう言っておろされた所は周りに人がいない砂浜だった。
「どこここ?」
「砂浜。人がいない所に来ただけ」
和海はそう言って砂浜に腰をおろした。
「遊んできたら?」
「は?一人でこんな所で遊んで何が楽しいの。遊ぶなら皆とがいい!」
座っている和海を見下ろして言った。
「どっちに行けば……ん」
唇を塞がれた。
「やめ……んん」
息ができない。
苦しくて和海の体を叩くがやめてくれない。
「はあはあ」
肩で息をする。
「はぁ、なんで海なんて来たんだ……」
和海はそう言って立ち上がった。
「今日の夜は覚悟しろよ。………行くか」
和海は私の手を掴んで亜矢達の方へ歩き出した。