イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「あんたさあ身の程を知れば?さっさと和海様を返して欲しいんだけど。ほんとっムカつく。あんたよりも私の方が可愛いし和海様が好きなのに」

何も言えない。

「消えてしまえ」

羽山ナミは私睨みつけて顔を近づけた。

「本当にブス」

吐き捨てるように言った。

「何であんたなの。和海様は……」

「おい」

突然、後ろから腕を引かれた。

上を見ると和海の顔があった。

その顔は怒っていた。

私だったら無意識に一歩下がってしまうくらいに恐ろしい笑顔だった。

自分に向けられてない事に心の底から安堵する。

しかし、羽山ナミは分かってないのか目をハートマークにして和海を見ている。

「和海様〜♡」
< 172 / 216 >

この作品をシェア

pagetop