イジワルな彼は私を溺愛しています ②
部屋に戻ってソファーに座って、大きく深呼吸をする。

怒りが静まった。

「さて、どうするか……」

このまま有紀に「ごめん、さっきは言い過ぎた」と言うのは簡単だ。

しかし、それでは有紀は反省しない。

きっとまた数日後に「ふぁ、徹夜して眠い……」とか言い出すだろう。

ここは心を鬼にして有紀を責めるべき。

そしてもう二度と仕事で無理をしないように誓わせよう。

「どうやって責めるか……」

いつも通りのお仕置きじゃダメだ。

それなら

……………言葉責め。

我ながらいい考えだ。

有紀にどう言うのかを頭の中でシュミレーションする。

こういうのはさも興味無さそうに淡々と言う方が効果がある。
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