イジワルな彼は私を溺愛しています ②
ダンボール箱を台所の隅に置いて有紀を見るともうエプロンを着けていた。

「和海は仕事でもしてて」

有紀は俺を見ずに冷蔵庫を開けて、ダンボール箱の中のチョコを入れている。

俺は風呂を沸かして入ることにする。

冷えきった体に湯が染みわたる。

今日は全ての授業中有紀の隣にいた。

明日もそうしよう。

いや、有紀に怒られるか。

別にキスして口を塞げば問題ないな。

どうせ卒業まで1ヶ月しかないんだからいいだろう。というか、3年は自由登校だから学校が暇なんだよな。

風呂を出ると、いい香りがした。

「和海ー、まだだからねー」

我慢我慢。

今すぐ有紀を食べたいが我慢だ。

待つこと30分。

有紀はよし、と呟いてから慌ただしく寝室に行き、風呂に入りにいった。

…………エロい。

少し経って風呂から出てきた有紀はエロかった。

サイズの大きいTシャツを着て、足まで隠すモコモコの上着を羽織り、乾かした髪をお団子にしている。足は黒のハイソックスを履いて、これまたモコモコのスリッパ。極め付きにTシャツを引っ張っている。

俺の理性はすっ飛んだ。

有紀をソファに押し倒す。

「ん……ぁ……ちょ、ん……」

甘く深くキスをおとす。

「ダメ……ぁん……」

有紀は身をよじって抵抗するが理性が崩壊した俺には誘っているようにしか見えない。
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