イジワルな彼は私を溺愛しています ②
暑くなってきて、ブラウスのボタンの二つあけた。

「……ふー、やっと終わった」

10分もかかった。

もっと早く終わると思ったのに、思った以上に大変だった。

「和海、終わった」

私はそういいながらそこらへんにあったノートで扇いだ。

「もう終わったのか?」

和海はそういいながら何枚かプリントを渡してきた。

「あそこにあるパソコン適当に使っていいからその要項だけをまとめて書類作れ。あと、ブラウスのボタンはとめろ」

「嫌だ。この部屋暑すぎる」

私は席を立って、ダンスの時に履いていた短パンを履いてスカートを脱いだ。

本当に暑いのだ。

なんでこんなに暑いんだろう。

「有紀、何してる」

「ごめん」

私は急いでパソコンを取りに行った。

「……有紀!!」

「な、何…」

ビクッとして振り向いた。

和海の怒声に生徒会室にいる人が全員こっちを見る。

「今すぐスカートに履き替えろ」

「え……」

「聞こえなかったか?今すぐ履き替えろ」

……………………はい?

スカートに履き替えろ??

それってそんなに怒ること?

「でも、暑いし……」

ガダッ

和海が立ち上がった。

「ちょっと来い」

和海は私の手をひいて呆気にとられている人達を見ずに、生徒会室から出た。
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