イジワルな彼は私を溺愛しています ②

「喫茶店とか、お化け屋敷とか。ステージ発表なら劇とか、ファッションショーとか」

「有紀なら何がいい?」

「……生徒会室役員のツーショットがほしい」

有紀は想像して興奮したのか布団を頭まで被った。

熱くなってすぐに布団から顔を出したが。

「どんな妄想した?」

「//秘密」

また、顔を赤くしてる。

俺は最近になって、男二人に妬かなくなった。

有紀は"眺めている"のが好きなのだ。

つまり、その二人と仲良くなりたいとは思ってない。

まあ、有紀が俺以外の人を思い描いて顔を赤くするのは気に食わないが。

………結局、妬いてるな。

「写真撮影やってくれるの?」

「ダメだな。俺達の画像がネットで拡散するのは不快だ」

「そうだよね……」

「有紀が個人で写真頼めばいいはなしだろ」

「私が腐女子なのは秘密だから、ちょっと難しいんだよね……」

目に見えて落ち込まないでほしい。

本当は嫌だが、協力してしまう。

「仕事やったら頼んでやる」

「ほんと?!」

有紀の目は輝いている。

「あのやる事リストはどのくらい進んだ?」

「半分くらいかな」

……は?

あの仕事の量を半日で半分?

あれを普通のスピードでやったら全部で1週間かかる。

半分なら3日か4日はかかるはずだ。
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