イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「そ、そうですか!次の質問です。水沢さんのクラスのダンスを楽しみにしている全校の方にメッセージをお願いします!」

カバンからビデオカメラを出して、私に向けながら言った。

「はい」

手で合図してくる。

そんないきなり言われても…。

「えー、精一杯踊るので声援よろしくお願いします」

最後は笑顔を向けて頭を下げた。

「……はい!ありがとうございました。水沢さんは学校の華なので、また伺いますね。それでは」

パタパタと足音を鳴らしてかけて行った。

なんだったんだ。

私はそろそろ和海の所に行かないといけないなと思いながら和海を探して歩き出した。

和海を探すのは簡単だ。

女子の声がする方を歩いていけば………あれ?

そう歩いてたどり着いた先にいたのは渡辺先輩と翔先輩だった。

「かっこいい!!」

「御三家の内2人がいるー!」

「真剣な顔して話している姿は最高!」

女子は騒いでいる。

だが、2人は真剣な顔だ。

ここは声をかけない方がいいと判断して、来た道を戻ろうとした時

「水沢さーん」

翔先輩から声をかけられた。
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