イジワルな彼は私を溺愛しています ②
*side 和海

俺は中学の時グレていた。

高校になって会社を持つようになり落ち着いたが、中学の時はここら辺では負けなしの不良だった。

不良といっても、ただ夜に出歩いていただけだ。しかし、自分で言うのもあれだがこのルックス。気に食わねぇと言われて喧嘩をふっかけられたことが多々あり、全て勝ってきた俺ははたから見れば超不良だっただろう。

そしてついさっき、その俺がボコボコにした奴らに遭遇した。

俺は校内にいるそいつらの後を付けて、用があるのか?と。

まあ、挑発した。

そしたら、すぐに喧嘩。
十数人VS俺

いくら俺が強くても無傷というわけにはいかず、倒したもののこのザマ。

カッコ悪い。

有紀はさっきまでは優しく俺が歩くのを支えてくれたが、今はさっさと歩いている。

俺はそこまでやわじゃないから少し我慢すれば普通に歩けるが。

「普通に歩けてるの?」

「ああ」

「じゃあ、どうして渡辺先輩に支えてもらってたの?」

「有紀は腐女子だから」

有紀は顔を真っ赤にした。

これはいつものやつじゃない。

「そんな事であんなに心配かけたの!!」

怒った。

完全に裏目に出ていたらしい。
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