イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「和海」

「なんだ」

「何があったの?先輩方のこと?」

和海は何も言わない。

「田中と佐藤?」

「…………」

「ねぇ、どうして…」

「有紀は妬かないわけ?」

「え、焼く?」

焼く?

魚?肉?野菜?

バーベキューでもしたいの?

「そんなに意外なわけ?」

「だって、焼くってどういうこと?お腹でも空いてるの?」

「……は?」

和海が呆気にとられた顔をして言った。

「え?」

そんな顔されるとは思ってなかった私も驚く。

「違うの?」

「違うな。分からないのか?」

「何が?」

「嫉妬」

嫉妬というのはどんな気持ちなんだろうか。

「…分からない。それって大切なこと?」

「…はぁ。もういい。お仕置き決定な」

「え?何で?」
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