イジワルな彼は私を溺愛しています ②

「電車も悪くないな」

和海は改札口を出てから言った。

「これから、どのに行くの?」

「ショッピングモールだ。そこなら、水着も買えるだろ」

ショッピングモールなんて一度も行ったことがない。

私はインドア派だからあまり遠出をしないからか。

「行ったことないけど、ショッピングモールなら水着くらいあるだろうね」

私は足取り軽く和海について行った。


「和海、どれがいいと思う?」

私がもっているのは黒を基調としたビキニと、フリフリのついた淡い色のビキニ。

高校生にもなったら水着はビキニという偏見から選んだ。

「どっちも却下。ビキニは絶対ダメだ」

「でも、高校生にもなったらビキニでしょ?」

「そんなこと言ってもダメだ。それを着るのは俺の前だけでいい」

和海の前で水着を着てどうする。

水着はプールか海の前で着るものだ。

「それなら、何がいいと思う?」
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