イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「他に質問はありますか?」
「撮影ブースはどこに作る予定ですか?」
「検討中です。そして、利益目標は30万円です!!」
「「「「「30万?!」」」」」
「利益が30万円なので、売り上げは42万円。つまり、840個売り上げる必要があります!!」
もしそうなったら生徒会に入ってくる金は利益の7割、21万。
大金を何に使う予定だ?
「後夜祭だけというルールはこの際無視です!!和海は私が無理やり引っ張り出します!!」
おいおい。
金に目がくらんでるぞ。
「撮影ブースは背景のいい屋外!各自後夜祭までに学校内の写真を何枚も撮ってきてください!!アイスの仕込みも大量にやっておいてください!カードは私が作ります!」
「「「「「了解しました!!」」」」」
アシスタントの5人は生徒会室から出ていった。
「有紀、何がしたいんだ?」
「皆で旅行する。温泉に行って、ご飯食べて…」
有紀は今にもぐふふと笑いだしそうな顔をしている。
「腐女子は俺らの風呂上がりでも見て欲求を満たそうと考えているのか」
有紀が動揺する。
「そ、そんな事ない」
「ふーん。じゃ、有紀は俺と2人で風呂に入って、ご飯食べようか」
「…嫌だ」
有紀は俺の顔を覗き込んで頼んでくる。
若干目が潤っているのはショックからか。
「なら、俺に嘘ついたんだ」
「う、嘘はついてない」
「なら俺と2人で…」
「嘘つきました…」
「じゃ、お仕置き受けなきゃいけないね」
「…………はい」
有紀は小さく返事をした。