イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「有紀ちゃんが店長なの?」

「そう。まあ、アシスタントが頑張ってくれてるから」

「アシスタントなんているの??」

亜矢が手を止めて聞いてきた。

「私のファンクラブの人5人。全員3年生の先輩なんだけどね」

「ファンクラブの人なんて会長は許したの?」

「んー、微妙かな。写真撮影の方が反対された」

「…どう説得したわけ?」

「何でも言う事聞くからって言った」

「命知らずな……」

亜矢があちゃーと言って額を叩いた。

「有紀ちゃん、何されたのか後で教えてね」

紗知の笑みが少し黒く見える。

「私そんなに大変なこと言った?」

2人の反応に心配になる。

「自業自得ってことだよね」

「自業自得、紗知もいい事言うね」

「何のはなし?」

「秘密。会長ってSだからどうなるかな?」

S?

「Sって何?」

「何でもないない。仕事しないとねー」

亜矢はわざとらしくそう言うとハサミを掴んだ。


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