イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「え?何?」
「なんでもない。ほら、あそこにいるだろ」
和海の視線の先には講堂の入口に立っている母と父がいた。
「あ、有紀よ」
母が気づいてくれたらしく、手を振っている。
しかし、学校で親に手を振られる身としては恥ずかしいかぎりだ。
「やめてよね」
私は苦笑しながら言った。
「お久しぶりです」
和海は母の前に行って頭を下げた。
「あら、お久しぶりね」
「お母さん、お父さんまで何で来たの?」
母はうふふと笑うだけだ。
父も答えるつもりはないらしい。
「まあ、いいけど。私ちょっと明日の準備があるから」
「有紀、いいのか?」
私は和海を連れて生徒会室に向かっている。
「しょうがないでしょ。今から、やる事沢山あるんだから。明日着る服、写真撮影の場所、仕込みの仕上げ。決める事は山ほどあるの」
「そうだがな。文化祭ぐらい家族で…」
「あのね、あの2人を邪魔する方が可哀想なの。結婚18年目にして、未だにラブラブ。お母さんなんていつもより声高いし」
「そうなのか。まあ、それなら今日の夕飯は一緒に食べて来い」
「そのつもり」
私は生徒会室の扉を開けた。
「なんでもない。ほら、あそこにいるだろ」
和海の視線の先には講堂の入口に立っている母と父がいた。
「あ、有紀よ」
母が気づいてくれたらしく、手を振っている。
しかし、学校で親に手を振られる身としては恥ずかしいかぎりだ。
「やめてよね」
私は苦笑しながら言った。
「お久しぶりです」
和海は母の前に行って頭を下げた。
「あら、お久しぶりね」
「お母さん、お父さんまで何で来たの?」
母はうふふと笑うだけだ。
父も答えるつもりはないらしい。
「まあ、いいけど。私ちょっと明日の準備があるから」
「有紀、いいのか?」
私は和海を連れて生徒会室に向かっている。
「しょうがないでしょ。今から、やる事沢山あるんだから。明日着る服、写真撮影の場所、仕込みの仕上げ。決める事は山ほどあるの」
「そうだがな。文化祭ぐらい家族で…」
「あのね、あの2人を邪魔する方が可哀想なの。結婚18年目にして、未だにラブラブ。お母さんなんていつもより声高いし」
「そうなのか。まあ、それなら今日の夕飯は一緒に食べて来い」
「そのつもり」
私は生徒会室の扉を開けた。