極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
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「そよかちゃん、最近そのヘアアクセお気に入りだね」
香織さんに声をかけられる。
「そうなんです」
ちょっぴり胸を張る。彬良くんにプレゼントしてもらったものだ。
「まとめ髪にすると、大人っぽくなっていい感じだよ〜」
「ありがとうございます」
落ち込んでいるときにファッションに力をもらうのは、昔からわたしの癖みたいなもので。分かりやすいといえば分かりやすい。
最近はやっぱり明るい色味の服を選んでいる。そして、彬良くんのプレゼントのヘアアクセサリーをお守りみたいに髪につける。
彬良くんへの想い、仕事に向かう心構え、そこに迷いはなくなって、気持ちは少し落ち着いているけれど。
将来も、進むべき道も、答えはなにも見えないままだ。そもそもそれってわたしが選べることなんだろうか。
選ぶのは、決めるのは、彬良くんだ。わたしはそれを受け入れるだけ。
その彬良くんは、決定的なことをなにひとつ口にしようとしない。わたしもなんとなく聞けずにいる。
わたしたちの関係は、表面上平穏そのものだ。一緒に住んで、一緒にご飯を食べて、笑って話をしている。ただ、夜は隔てられたままだ。
「そよかちゃん、最近そのヘアアクセお気に入りだね」
香織さんに声をかけられる。
「そうなんです」
ちょっぴり胸を張る。彬良くんにプレゼントしてもらったものだ。
「まとめ髪にすると、大人っぽくなっていい感じだよ〜」
「ありがとうございます」
落ち込んでいるときにファッションに力をもらうのは、昔からわたしの癖みたいなもので。分かりやすいといえば分かりやすい。
最近はやっぱり明るい色味の服を選んでいる。そして、彬良くんのプレゼントのヘアアクセサリーをお守りみたいに髪につける。
彬良くんへの想い、仕事に向かう心構え、そこに迷いはなくなって、気持ちは少し落ち着いているけれど。
将来も、進むべき道も、答えはなにも見えないままだ。そもそもそれってわたしが選べることなんだろうか。
選ぶのは、決めるのは、彬良くんだ。わたしはそれを受け入れるだけ。
その彬良くんは、決定的なことをなにひとつ口にしようとしない。わたしもなんとなく聞けずにいる。
わたしたちの関係は、表面上平穏そのものだ。一緒に住んで、一緒にご飯を食べて、笑って話をしている。ただ、夜は隔てられたままだ。