極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
「そよかちゃん、久しぶり」
提示された3時から少し遅れてカフェに向かうと、意外にも三崎さんは中ではなく、入り口の前で待っていた。さらに意外なことに、爽やかさを意識した笑顔で話しかけてくる。
馴れ馴れしい呼びかけにムッとしたり、なんで入り口で待っているのか訝しんだり。
さっと踵を返して、店の中に入ってゆく。しょうがなくわたしも後に続く。
三崎さんはカウンターでコーヒーを注文すると、こちらを向いて「何にする」と聞いてきた。店員さんを待たせると悪いので「あ、カフェオレを」と頼む。
すかさず三崎さんが「会計は一緒で」と続けて、素早く代金を払ってしまう。こちらにお金を出す暇を与えない。こうやって場の主導権を握ってゆくのか。
トレイを手に悠々と歩を進める彼の後に従わされ、彼の決めた席に腰を下ろす自分が惨めに感じられた。
「いきなり呼び出してごめんね」
全く謝意の感じられない口調でしゃべりかけてくる。
「いえ・・・」
今度はなにを企んでいるんだろう、このひとは。
「そんなに警戒しないでよ」
困ったなという表情を作ってみせる。仕草も表情も喋り方も、いちいち気障っぽい。浅黒い肌に、日本人にしては彫りの深い顔立ちも相まって、異国的な雰囲気をまとうことには成功している。こういうタイプを好む女性もいるんだろう。
年齢はたぶん三十代前半。ライバル視している26歳の彬良くんに仕事で水をあけられたら、そりゃ悔しいだろうけど・・・
提示された3時から少し遅れてカフェに向かうと、意外にも三崎さんは中ではなく、入り口の前で待っていた。さらに意外なことに、爽やかさを意識した笑顔で話しかけてくる。
馴れ馴れしい呼びかけにムッとしたり、なんで入り口で待っているのか訝しんだり。
さっと踵を返して、店の中に入ってゆく。しょうがなくわたしも後に続く。
三崎さんはカウンターでコーヒーを注文すると、こちらを向いて「何にする」と聞いてきた。店員さんを待たせると悪いので「あ、カフェオレを」と頼む。
すかさず三崎さんが「会計は一緒で」と続けて、素早く代金を払ってしまう。こちらにお金を出す暇を与えない。こうやって場の主導権を握ってゆくのか。
トレイを手に悠々と歩を進める彼の後に従わされ、彼の決めた席に腰を下ろす自分が惨めに感じられた。
「いきなり呼び出してごめんね」
全く謝意の感じられない口調でしゃべりかけてくる。
「いえ・・・」
今度はなにを企んでいるんだろう、このひとは。
「そんなに警戒しないでよ」
困ったなという表情を作ってみせる。仕草も表情も喋り方も、いちいち気障っぽい。浅黒い肌に、日本人にしては彫りの深い顔立ちも相まって、異国的な雰囲気をまとうことには成功している。こういうタイプを好む女性もいるんだろう。
年齢はたぶん三十代前半。ライバル視している26歳の彬良くんに仕事で水をあけられたら、そりゃ悔しいだろうけど・・・