極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
第八章/farewell
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それはわずかな変化だった。
ある日、北川さんのデスクのかたわらで報告をしているとき、ふとデスクトップの画面に違和感を感じた。
「あれ、英語にしてるんですか?」
デスクトップに並ぶアイコンの表示が、すべてアルファベットになっている。
「うん、言語選択で英語に切り替えてみたの」
「わぁすごい、英語の勉強されてるんですか?」
「できる範囲でねー」と気負いのない返事が返ってくる。
「うちもいよいよニューヨークに出店するし、これからは海外で働くっていう選択肢もアリになるのかなって」
「思いますよねー」と向かいのデスクから香織さん。
「わたし通ってるジムのトレーナーさん、外国人の方に変更したんです。トレーニングと語学の勉強ができて、一石二鳥だなって」
「あ、それいいね」
やっぱりすごいなあ、と素直に思う。
ただでさえ多忙なのに、常に先を見て、自分を磨くことを怠らない。
「それ、わたしもやってみていいですか?」
画面をさして北川さんに聞いてみる。
「やだなー、べつに特許があるわけじゃないんだから」
からっとした声が返ってきた。
それはわずかな変化だった。
ある日、北川さんのデスクのかたわらで報告をしているとき、ふとデスクトップの画面に違和感を感じた。
「あれ、英語にしてるんですか?」
デスクトップに並ぶアイコンの表示が、すべてアルファベットになっている。
「うん、言語選択で英語に切り替えてみたの」
「わぁすごい、英語の勉強されてるんですか?」
「できる範囲でねー」と気負いのない返事が返ってくる。
「うちもいよいよニューヨークに出店するし、これからは海外で働くっていう選択肢もアリになるのかなって」
「思いますよねー」と向かいのデスクから香織さん。
「わたし通ってるジムのトレーナーさん、外国人の方に変更したんです。トレーニングと語学の勉強ができて、一石二鳥だなって」
「あ、それいいね」
やっぱりすごいなあ、と素直に思う。
ただでさえ多忙なのに、常に先を見て、自分を磨くことを怠らない。
「それ、わたしもやってみていいですか?」
画面をさして北川さんに聞いてみる。
「やだなー、べつに特許があるわけじゃないんだから」
からっとした声が返ってきた。