極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
どうしてなのか、久しぶりに会った気がする。今朝別れたばかりなのに。

「彬良くん!」と自分では言ったつもりが、実際には「あぎらぐん・・」というひどいかすれ声が出た。

「どうした、何かあったのか?」
息を切らしているわたしに、彼が心配そうに近寄ってくる。

「あの・・」彼のほうに手を伸ばしかけて、やっぱりそんな資格はないと中途半端に引っこめる。
「わたし、わたしね・・・」

こちらを見つめながら、彬良くんは辛抱強くわたしの言葉を待ってくれている。

「・・・英語全然しゃべれないの」

「・・・知ってるよ」

「おっちょこちょいだし、早とちりだし、すぐ空回るし」

「それも知ってる」

「だけど、彬良くんのことが好きなの、大好きなの」

「うん、分かってる」

「だから———やっぱり一緒にいたいの、ずっと彬良くんのそばにいたい」
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