極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
ときどき《旅行の参考になりました》なんてコメントをもらったりして、更新の励みになっている。

だいじょうぶ、やってゆける。
彬良くんに迷惑かけたくないって身を引こうとしたこともあるけれど。そうじゃないんだって、気がついたから。こうして彬良くんの隣で、一歩一歩成長してゆければ、それでいい。いつか、今はまだ難しいけど、この街で働くことができるようになるかもしれない。

それよりも、わたしたちには考えないといけないことが———

「あと二ヶ月もすれば、十日くらいのバケーションは申請できると思う」

「けっこう休暇取れるんだね」

「やることやってれば、休みをしっかり取れるのが、アメリカのいいところだな。その時、日本に帰って婚姻届出そうか?」
彼がこちらに優しい視線を向けてくる。

「うん、そうしよう」

しかしなあ、と彬良くんがちょっと憮然とした表情を見せる。
「ふつうは、相手のご両親に挨拶とか、両家の顔合わせとかになるんだろうけど。俺たちの場合、もう向こうが盛り上がってるみたいだからな」

お母さんからのメールからは、理沙子さんと頻繁に連絡を取り合っている様子がうかがえる。
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