極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
「でもまた、王子の取材させてよっていう話になるんだろうな。気が重い」

北川さんのぼやきに、思わず視線がそちらに向いてしまう。

「大人気ですなぁ、王子」
と美奈さん。

「うん、業界として注目の人物なんだって。あれだけの才覚があれば、起業してもやっていけるだろうに、そんな人を使えるEurekaさんてすごいって、妙な感心されるぐらい」

たしかにねえ、と美奈さんもつぶやく。
「彼なら色んなところから声がかかっただろうし、なんでうち、とはちょっと思った」

「それを語ってくれればいいんだけどねぇ」
北川さんは諦めたように笑う。

顔をそむけている現実を、突きつけられる。

彬良くんとカフェで話をしてから、一週間。
返事を保留にしたっきり、連絡ひとつしていない。
たまに社員食堂や休憩スペースで見かけるだけで、気まずいくらいだ。

いつまでもこのままじゃいられないのに、どうしたらいいのか分からない。

宿題はいつか提出しなきゃいけない。それこそ、小学生でも知ってることだ。
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