極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
北川さんと記事をチェックしていると、「そろそろランチ行きません?」と香織さんの声がかかった。
「あの記事の内容ってだいじょうぶなんでしょうか?」
社員食堂で、差し出がましいと思いつつ北川さんに訊いてしまった。
「うん、バッチリだよ」
北川さんが力をこめてうなずくから、わたしはちょっと混乱してしまった。
「だ、だって、ちょっと読んだだけですけど、着用してるシャツは去年のものだし。トレンドに興味がないとか、そんなこと雑誌で言っちゃってだいじょうぶなんですか?」
そこがいいんだよーというのが北川さんの答えだった。美奈さんも香織さんも、うんうんとうなずいている。
「だって全身流行り物で固めてる男の人って、魅力があると思う?」
マットなベージュの口紅を丁寧に塗られた美奈さんのくちびるから、そんな言葉が放たれる。
「ファッションって、つまりその人を表すものだからね。まず自分があるかどうか、そこが大事なんだよねぇ」
とは香織さん。
なるほど・・・
「王子はやっぱりパーフェクト。流行よりも、ブレない自分のスタイルがあるから」
彬良くんは約束どおり取材を受けてくれて、北川さんは嬉しそうで、付き合っていることはバレていないし。
わたしが決めたことは間違ってないんだ、って自分に言い聞かせる。
「あの記事の内容ってだいじょうぶなんでしょうか?」
社員食堂で、差し出がましいと思いつつ北川さんに訊いてしまった。
「うん、バッチリだよ」
北川さんが力をこめてうなずくから、わたしはちょっと混乱してしまった。
「だ、だって、ちょっと読んだだけですけど、着用してるシャツは去年のものだし。トレンドに興味がないとか、そんなこと雑誌で言っちゃってだいじょうぶなんですか?」
そこがいいんだよーというのが北川さんの答えだった。美奈さんも香織さんも、うんうんとうなずいている。
「だって全身流行り物で固めてる男の人って、魅力があると思う?」
マットなベージュの口紅を丁寧に塗られた美奈さんのくちびるから、そんな言葉が放たれる。
「ファッションって、つまりその人を表すものだからね。まず自分があるかどうか、そこが大事なんだよねぇ」
とは香織さん。
なるほど・・・
「王子はやっぱりパーフェクト。流行よりも、ブレない自分のスタイルがあるから」
彬良くんは約束どおり取材を受けてくれて、北川さんは嬉しそうで、付き合っていることはバレていないし。
わたしが決めたことは間違ってないんだ、って自分に言い聞かせる。