ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
愛しかった。
「泣きたい時は、泣いていいんだよ?
辛いなら辛いって、言っていいんだよ?
……妖斗、自分に嘘ばっかつかないでよ。
すごい見てて悲しくなるんだもん。
本当は、信じたいんでしょ?」
俺は真凛さんの胸ぐらを押し、床に押し倒した。
「てめぇに俺の何がわかんだよ、ああ?
……ウザいんだよ。無駄にお節介焼いて、変なとこで気ィ利かせて、俺に嫌な記憶ばっか思い出させて」
ほとんど、大嘘だった。
善意か同情か知らんが、世話焼かれたのも嬉しかったし、詮索してこないのも有難かった。