ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
それだけでいい~翼咲side。
泣きじゃくったあの日から4日が経ち、時は24日の深夜23時ごろ。
俺は病院に忍び込み、針金を使って、桃華の病室を開けた。
片手に、数時間前に買ったベージュ色のモコモコしたロングコートの入ったプレゼント袋を携え、俺はベットの横の椅子に座った。
光輝はいった。
“親に愛されてるのって、それだけで案外素敵なことだぜ?”っと。
その言葉は、俺の胸にストンと落ちてきた。
俺は、……母親を信じてみようと思う。
でも、それには……やっぱり、俺の人生を本気で変えたのは君だから。
あの日、そんなことないよって、俺の理解者になってくれたのは、君だから。
俺は、この桃華がこれからどうなろうと、
一生涯かけて
俺の人生を変えたお礼がしたい。
……病気なんて関係なしに、俺はあんたに信じられたいんだ。
俺にとっては、あんたがそばで笑ってくれてるだけで、案外素敵なことなんだから……。