ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
「きゃー、妖斗何その髪可愛い!!」
フライパンの火を止めて廊下に行くと、
真凛が妖斗に抱きついていた。
これ、妖斗泣くか怯えるかすんじゃ……。
「真凛さん、やめて下さい」
妖斗は、そっと真凛の腕に触れ困ったように言った。
アレ?
案外反応大人しいな。
「妖斗、怖くねぇの?」
渋々と腕を離され、ほっと一息ついた妖斗に俺は声をかけた。
「……真凛さん、だしね。たぶん、聖里奈さんでも怖くないと思う。白龍は信じるって決めたから」
頬を赤らめ、妖斗は小声で言い放った。
……随分丸くなったなぁ。
「本当に!? それじゃあ、いっちょさん付けもやめてみる?真凛でいいよ!!」
真凛は嬉しそうな顔をして
妖斗に笑いかけた。
「あたしも、聖里奈でいいわ」